キャリアシンポジウム「コロナ禍/コロナ後のオンラインコミュニケーション」開催レポート
異文化コミュニケーション学部 鈴木 優羽さん、大神 凪世さん、河本 慧さん
2021/12/14
キャリアの立教
OVERVIEW
2021年11月4日(木)異文化コミュニケーション学部では、オンラインにて、キャリアシンポジウムを開催しました。イベントの様子を鈴木 優羽さん(異文化コミュニケーション学部2年次)、大神 凪世さん(異文化コミュニケーション学部2年次)、河本 慧さん(異文化コミュニケーション学部1年次)が報告します。
2021年11月4日(木)、異文化コミュニケーション学部主催キャリアシンポジウムがオンラインで開催されました。2017年から毎年行っていた本シンポジウムですが、昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で残念ながら中止となり、2年ぶりの実施となりました。今年度のシンポジウムでは、第一部で基調講演およびパネルディスカッションを、第二部で在学生による地域連携活動のポスター発表を行いました。
基調講演
本学部石黒武人准教授が登壇し、「多文化組織における日本人リーダーと外国籍メンバーとの異文化コミュニケーション~コロナ禍/後のオンラインコミュニケーションによる協働を視野に入れて~」というテーマで、近年組織の多文化化が進みつつある日本企業において生じている問題や、多国籍メンバーと円滑に業務を進めるためにはどのようなコミュニケーションが必要なのかをお話しいただきました。自分たちが行っている日本的コミュニケーションを自覚し、相手の文化も尊重しながらコミュニケーションを工夫することの重要性など、様々な留学生と共に学ぶ私たち学生にとっても参考となる講演でした。(河本)
石黒武人准教授による基調講演
パネルディスカッション
パネルディスカッション
本学部卒業生で現在、株式会社MOLTSに勤務する青波美智氏(2016年卒)、キリンホールディングス株式会社の千葉祐平氏(2020年卒)、そして在学生から本学部3年次のエンジェリン タン アンチーさん、1年次のダム ティラン アインさんが登壇しました。ディスカッションでは、「多様性と向き合うコミュニケーション」、「オンラインコミュニケーション」、「組織?異文化への適応」という3点についてそれぞれの立場や経験を踏まえて意見が交わされました。
本学部卒業生によるパネルディスカッション
青波氏からは、シンガポールでの勤務時に経験した他国籍の同僚からの日本人に対する先入観や、異文化間の認識の違いに対する言及がありました。千葉氏は、日本国内で勤務している自身の経験から、取引先との信頼構築の難しさと学生時代の経験を生かした、共感力による対処法を教えていただきました。卒業生の話を受けて、在学生の2人からは日本人には思いやりの文化があり、それは良いところである一方で曖昧な表現の多用により相手の意図が読み取りにくいという難しさがあるとお話がありました。
それに関連してエンジェリンさんから、日本人の「空気を読む」という文化がオンラインでのコミュニケーションをより難しくしているのではないかという意見が挙がりました。また、登壇者全員が相手の反応が分かりにくいという難しさを感じており、それぞれが対面よりも意識的に相手とのコミュニケーションを増やすことを留意しているとしていました。各ITツールによるコミュニケーションの幅の違いについての言及もあり、今後のより良いオンラインコミュニケーションの模索がなされました。
また、「組織?異文化への適応」のためには、青波氏からは自分のスキルを向上し、仕事で成果を出し続けることがより効果的で重要なのではないかというお話を頂きました。同じく組織で働く千葉氏からは、他者理解と自己開示をすることが有効であるという、本学部で学ぶ内容にも関連した適応方法を教えてくださいました。一方で、留学生のエンジェリンさんからは、日本の集団行動に適応することが難しく、断り方が難しいとお話がありました。この意見に関連して、アインさんは、実際に日本人とのコミュニケーションを増やすことでその文化を知り適応しようとしているというお話がありました。
参加者の中には自身の海外経験を踏まえて登壇者の考えを尋ねる方もいる等、興味を持って聞いていただいたことが伺えました。最後に石黒准教授から、それぞれの立場の違いが前提にあることは難しいことではあるが、ポジティブにアプローチしていくことが大事であるという今後のコミュニケーションへのヒントを教えていただきました。(大神)
それに関連してエンジェリンさんから、日本人の「空気を読む」という文化がオンラインでのコミュニケーションをより難しくしているのではないかという意見が挙がりました。また、登壇者全員が相手の反応が分かりにくいという難しさを感じており、それぞれが対面よりも意識的に相手とのコミュニケーションを増やすことを留意しているとしていました。各ITツールによるコミュニケーションの幅の違いについての言及もあり、今後のより良いオンラインコミュニケーションの模索がなされました。
また、「組織?異文化への適応」のためには、青波氏からは自分のスキルを向上し、仕事で成果を出し続けることがより効果的で重要なのではないかというお話を頂きました。同じく組織で働く千葉氏からは、他者理解と自己開示をすることが有効であるという、本学部で学ぶ内容にも関連した適応方法を教えてくださいました。一方で、留学生のエンジェリンさんからは、日本の集団行動に適応することが難しく、断り方が難しいとお話がありました。この意見に関連して、アインさんは、実際に日本人とのコミュニケーションを増やすことでその文化を知り適応しようとしているというお話がありました。
参加者の中には自身の海外経験を踏まえて登壇者の考えを尋ねる方もいる等、興味を持って聞いていただいたことが伺えました。最後に石黒准教授から、それぞれの立場の違いが前提にあることは難しいことではあるが、ポジティブにアプローチしていくことが大事であるという今後のコミュニケーションへのヒントを教えていただきました。(大神)
ポスター発表
本学部の在学生による地域連携活動の発表として、立教日本語教室、海外フィールドスタディー、海外インターンシップ、学部インターンシップ、立教コミュニティ通訳翻訳RiCoLaS、English Campの計6つの活動報告を行いました。今回はオンラインでのポスター発表であったため、各活動報告はZoomのブレイクアウトルームを利用して行われました。シンポジウムに参加されたゲストの方が、活動内容ごとに割り当てられたルームを選択し、自由に訪問できる形態で実施されました。
ポスター全体
ポスターengish camp
ポスター発表は、聞きに来てくださったゲストの方と積極的にコミュニケーションを取りながら進め、頂いた質問や疑問点などに臨機応変に対応しながら行いました。活動内容の詳細がより伝わるよう、実際に使用した資料の共有なども適宜行いながら発表を進めました。対面での発表と違い、ゲストの表情が見えにくいことから、コミュニケーションが上手く取れない場面や、活動報告を通じて私が伝えたいメッセージがきちんと届いているのか判断することが難しい場面もありました。
海外日本語インターンシップ
しかしながら、事前にどのような質問が来ても答えられるように準備し、こちらからゲストの方にコメントを投げかけたり、活動風景の資料を共有したりすることで、オンライン上であってもゲストの方との間に会話が生まれ、意思疎通を図ることができました。実際に頂いた質問として、「今回の活動を今後のキャリアにどのように結びつけていきたいのか」、「活動に参加する前とした後で、どのような部分に成長を感じたのか」といった質問を頂き、私自身もこのポスター発表を通じて、活動での学びをさらに深めることができました。
異文化コミュニケーション学部ならではのプログラムに対し、興味や関心を抱いてくださった企業の方や教職員が多くいらっしゃり、活動内容を超えた意見交換を行うことができました。オンラインでのポスター発表でしたが、大変有意義な時間となりました。(鈴木)
異文化コミュニケーション学部ならではのプログラムに対し、興味や関心を抱いてくださった企業の方や教職員が多くいらっしゃり、活動内容を超えた意見交換を行うことができました。オンラインでのポスター発表でしたが、大変有意義な時間となりました。(鈴木)
今回のシンポジウムでは、全体を通して、企業、団体、大学関係者、教職員、学生など70名近くの方にご参加いただきました。各パートでご意見やご感想ををいただき、参加者の皆さんにとってもコロナ禍におけるオンラインコミュニケーションは非常に関心の高いテーマであることを実感しました。本シンポジウムにおいて、国内外の勤務を経験された卒業生や現在日本で学ぶ留学生など、様々な立場からの体験談を通じ、あらためて異文化コミュニケーションとは国内外?国籍を問わず他者との関わり合いのなかで生じるものなのだと感じました。
また、オンラインコミュニケーションについても多くの気づきを得ることができました。石黒准教授の講演やパネルディスカッションで出た意見を参考にしながら、異文化間やオンラインコミュニケーションで生じる様々な問題にどうアプローチすべきか、これからも考えを深めていきたいと感じました。ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。(河本)
また、オンラインコミュニケーションについても多くの気づきを得ることができました。石黒准教授の講演やパネルディスカッションで出た意見を参考にしながら、異文化間やオンラインコミュニケーションで生じる様々な問題にどうアプローチすべきか、これからも考えを深めていきたいと感じました。ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。(河本)
※記事の内容はレポート作成時点(2021年12月)のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。
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